「ハケンかわいそう」に現役派遣社員が反論「氷河期世代は考え方をアップデートして」

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「時給に満足している」派遣社員が4割超

   派遣労働者を巡る環境変化は、厚生労働省の調査にも現れている。「派遣労働者実態調査結果」の2008年と2022年を比較すると、時給1500円以上の人の割合は20.8%から39.5%へと、ほぼ2倍も増えている。

   時給2000円以上に絞っても、5.3%から13.1%へと大幅増に。時間給への評価も「満足している」とした人の割合が2008年には27.7%だったのに対し、2022年には41.1%に増えている。「ハケンかわいそう」とも言えない状況だ。

   2022年の新規調査項目である「派遣労働者として働いている理由」では、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が30.8%で最も多く、「正規の職員・従業員の仕事がないから」の30.4%を上回っている。

   男性に絞ると「正規の職員・従業員の仕事がないから」が31.0%とトップになるが、2位は「専門的な技能等をいかせるから」の23.3%、3位が「自分の都合のよい時間に働きたいから」の23.0%が続いている。

   Aさんは「派遣社員が正社員の代わりに雇用の調整弁になっている側面はある」と認めつつ、「私たちはそれを逆手にとって働いているところもあるんじゃないですか」と明かす。

「正社員じゃないからこそ、会社の言いなりにならず、専門性を軸に自分のキャリアを主体的に形成していけるし、柔軟な働き方も得られます。異なる職場を経験することで、どこの会社でも使えるスキルを磨くことができますし、飽きれば別の会社で働けばいいので退屈もしません」

   特に現在は、人事部門のDXや業務改善を課題とする会社が多く、Aさんのような人の引き合いは多い。仕事に対する責任範囲も明確で、雑用係のように使われることもなく、プライベートとの切り分けもしやすい。

   派遣会社もさまざまな手厚いサポートをしてくれるという。Aさんは「氷河期世代の中には、派遣切りに遭ったりして辛い思いをされた方もいるのかもしれません。しかし、人手不足やデジタル化の中で時代は変わっているので、働き方のひとつとして認めていただき、あんまり派遣会社や派遣社員を悪者にする認識を新たにした方がいいのかなと」と付け加えた。

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