10代女性の大半がSNSは「なくてはならない」もの――。NTTドコモの研究機関、モバイル社会研究所(東京都千代田区)が2024年9月5日に発表した調査「10代女性SNS利用者の約9割が『SNSが使えなくなると困る』」という調査でわかった。
自己実現や人生観にまで影響する、深い存在になっているという。それって、スマホ依存ではないのか。調査担当者に聞いた。
利用者多い「LINE」をあえて外した調査結果
モバイル社会研究所の調査(2024年2月)は、全国の15~59歳の男女3936人が対象だ。リポートでは、SNS利用者は、「X」「Instagram」「Facebook」「TikTok」のいずれかを利用している人とし、利用者が一番多い「LINE」をあえて外している。
まず、10代~50代のSNS利用者にSNSの必需性を調査した。「SNSが使えなくなると困ると感じるか」を聞くと、全体の約7割が「使えなくなると困ると思う」と答えた。
女性と若年層ほど割合が高く、10代女性では「困る」が約9割(89%)と最も高い。最も低い男性50代でも約半数(51%)が「困る」と答えている。多くの人がSNSの必需性を感じていることがわかった【図表1】。
さらに、SNSの必要性を突っ込んで調べるために、「SNSは自分にとってなくてはならないと思うか」を聞いた。【図表2】がその結果だ。全体の半数以上(55%)が「SNSはなくてはならない」と答えた。こちらも、女性・若年層の割合が高く、10代女性の8割強、10代男性の8割弱がなくてはならない存在になっている。
一方で、30代以上の男性では4割程度となっており、SNSに対する必需意識が低い人が半数以上だった。
最後に、「一般に他人が知っていて、自分が知らないことがあると恥ずかしい」と思うことを「情報欲求が高い」と定義し、情報欲求の高低によってSNSの必需意識に違いがあるかを調べた。
【図表3】と【図表4】がその結果だ。情報欲求が高い人ほど、「SNSが使えなくなると困ると思う」割合と、「SNSは自分にとってなくてはならないと思う」割合が高いことが明らかになった。
これは、SNSが知識や情報を得るためのツールとして活用されていることが示唆しているが、それがどんな意味を持つのだろうか。