パート女性の大問題、社会保険加入拡大で「扶養枠」「年収の壁」どうなる? メリット・デメリットに応じた働き方とは

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メリット生かすには「時給の高い仕事」か「勤務時間を増やす」

――メリットを活用して働くにはどのようにすればいいでしょうか。アドバイスをお願いします。

川上敬太郎さん 適用企業の拡大は社会保険加入を希望している人にとってメリットですが、働き損が生じるデメリットも同時に生じる可能性があります。働き損にならないよう収入を増やすには大きく2つ方法があります。

1つは、時給単価の高い仕事に就くこと。まだ多いとは言えないものの、世の中には時短勤務ができて、かつ時給2000円を超える仕事が徐々に増えてきています。人事や法務、マーケティングといった専門的なスキルや、過去の経験を活かしてそれらの仕事に就くことができれば、収入を増やしつつこれまで培ってきたキャリアを継続・発展させていくことができます。

もう1つは、勤務時間を増やすこと。その場合は家族の協力を仰ぎながら、家事などによる「時間制約の壁」を乗り越える必要があります。また、在宅勤務に切り替えることができるようであれば、通勤時間に費やしていた分の時間を勤務に充てられます。

――なるほど。デメリットを受ける人はどうしたらよいでしょうか。こちらもアドバイスをお願いします。

川上敬太郎さん 社会保険に加入したくない場合は、収入額を下げるために勤務時間を調整するなどの対応が必要です。また、職場側も社会保険費用の支払いを抑えたいと考えていれば、社会保険加入を回避するよう促されるかもしれません。

働き損にならないよう収入を増やす場合も含めて、いまの職場で望ましい働き方が実現しづらければ、転職することも視野に入れる必要があると思います。
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