自民党の総裁選(2024年9月12日告示、27日投開票)に立候補した小泉進次郎元環境相(43)が提唱する、解雇規制の見直しをめぐる発言が微妙に変化しているようだ。
解雇規制の見直しをめぐっては、実質的な「解雇自由化」ではないかなどとする指摘が相次ぎ、反発の声も上がっていた。
出馬表明では「4要件を満たさないと人員整理が認められにくい状況を変えていく」
人員削減のための解雇に伴う整理解雇については、過去の判例から確立された(1)人員整理の必要性(2)解雇回避努力義務の履行(3)被解雇者選定の合理性(4)解雇手続の妥当性、の4つの要件をすべて満たす必要があると考えられている。
小泉氏は6日に行われた出馬表明の記者会見で大企業を指して「4要件を満たさないと人員整理が認められにくい状況を変えていく」と主張。
特に「解雇回避努力義務の履行」について「今は『希望退職者の募集』とか『配置転換などの努力を行うこと』という風にされているが、私はこれにリスキリング、そして学びなおし、再就職の支援、こういったことを企業に義務付ける」ことを提案し、労働市場の流動性を高め「必要な方が必要なところで活躍しやすい」環境を整えたいと語っていた。
小泉氏の主張をめぐっては、「実質的な解雇自由化では」「働き手の立場ではなく、企業側の視点での改革ではないか」などとする指摘が相次いだ。13日に行われた候補者共同記者会見では、対立候補からも多くの指摘が飛んだ。