ナウル政府観光局X、「未開の部族」「蛮族」呼ばわりに「法的措置」検討 生成AIめぐり批判受ける

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   ハワイとオーストラリアの間にある小さな島国、ナウル共和国の政府観光局日本事務所の公式Xアカウントが2024年9月15日、Xで一般ユーザーから寄せられた暴言リプライについて「弁護士に相談の上、法的措置を検討させていただきます」と表明した。

  • ナウルのビーチ。政府観光局日本事務所のアカウントには51万人以上のフォロワーがいる
    ナウルのビーチ。政府観光局日本事務所のアカウントには51万人以上のフォロワーがいる
  • 「蛮族」という表現には「法的措置」検討(写真はナウル政府観光局日本事務所のアカウントから)
    「蛮族」という表現には「法的措置」検討(写真はナウル政府観光局日本事務所のアカウントから)
  • ナウルのビーチ。政府観光局日本事務所のアカウントには51万人以上のフォロワーがいる
  • 「蛮族」という表現には「法的措置」検討(写真はナウル政府観光局日本事務所のアカウントから)

「侮辱、誹謗中傷に該当すると考えます」

   ナウル共和国は、総人口約1万人の南太平洋の国だ。観光局公式Xは美しい海や砂浜などの写真やダジャレなどを交えた軽妙な投稿でファンを集め、フォロワー数51万を超えている。

   普段はほのぼのとした投稿が多い観光局公式Xだが、15日、一般ユーザーからの暴言を含むリプライを引用し「何度か当アカウントに対してコメントをいただいているようですが、『未開の部族』、『蛮族』という表現は侮辱、誹謗中傷に該当すると考えますので、弁護士に相談の上、法的措置を検討させていただきます」と投稿した。

   引用されていたのは、「少なくとも国際社会で問題視されてるものを使って批判された事に逆上して暴言吐く様な輩を国の宣伝に据えてるナウル共和国という国は未開の部族といい勝負だと思う 蛮族に国際社会の話は難しかったのかね」という内容のリプライだ。

   「これでナウルの絵を描いてもらったらどうなんだろうという軽い気持ちで」

   問題の発端となったのは、観光局公式Xが14日に公開した生成AIを用いて制作した画像を投稿したことだった。Xに搭載された生成AIチャットボット「Grok」を使用して生成したイラストだったが、AI生成イラスト反対派からの批判が相次いだことで投稿を削除した。

   批判への返信を通じて、「Xの機能に生成AI機能がありましたので、特になにも考えずこれでナウルの絵を描いてもらったらどうなんだろうという軽い気持ちで投稿してしまいました。予想以上に賛否の様々なご意見をいただき、この分野の問題ついてはなかなか奥が深いようでして、まだ勉強中です。明確な回答にならずすみません」と謝罪していた。

   想定以上のトラブルとなってしまったようで、「今後、AI生成動画は投稿せず、当局はこの問題から引きたいと思います」とも書き込んでいる。

   その後、「複数人の反生成AI派の方からのDMを含むあまりにも多くの強い言葉、謝罪強要等の命令口調への対応に疲れてしまいました。しばらくXをお休みします」としていた。

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