「野手でプレーしている姿を見たかった思いが...」
秋山が注目を集めたのは投球だけではない。
西条高で「伊予のゴジラ」と形容された規格外の打撃も話題になった。17年8月18日の中日戦で、ナゴヤドーム上段に叩きこむプロ初アーチを放つと、18年5月8日の巨人戦で4回に左翼ポール際に叩きこんだ。
高校時代から秋山を知るスポーツ紙記者は、
「野手でプレーしている姿を見たかった思いが正直にあります。彼の能力を考えたら20本塁打以上打っても不思議ではない。でも、投手として野球人生を全うしたかったのでしょう。1軍で通算733イニング、ファームで1000イニング近く投げているのは立派です。苦労した分、得たものは多いと思います。コミュニケーションが高い選手なので、指導者に向いている。少し休んだら、また野球界に戻ってきてほしいですね」
と期待を込める。
阪神で全うしたプロ15年間の野球人生。現役生活にピリオドを打ったが、セカンドキャリアでの活躍を願うばかりだ。(中町顕吾)