企業の3割、アルバイト採用でも「オヤカク」
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったマイナビのキャリアリサーチラボ研究員の三輪希実(みわ・のぞみ)さんに話を聞いた。
――今回、アルバイト採用で初めて「オヤカク」を調査した理由は何でしょうか。
三輪希実さん 企業の人材獲得競争が激化している中で、「オヤカク」は企業が学生から選ばれるための施策の1つとなっています。人手不足が続くアルバイト採用市場でも人材獲得競争は激化していますから、アルバイト採用でもどうなのかと関心を持ちました。
なお、民法上では企業が18歳未満の未成年と雇用契約を結ぶためには保護者の同意が必要なため、今回は18歳以上の成人した学生(高校生・大学生)の親への連絡に限定して調査を行ないました。
――成人年齢が20歳から18歳引き下げられたにもかかわらず、企業の約3割が、いわゆる「オヤカク」を必要と考えているのはなぜでしょうか。昔は、学生もアルバイト先をいちいち親に相談しなかったものですが。
三輪希実さん 成人している学生であっても、契約に関する知識や社会経験が少ないため、採用する際のトラブルを防ぐために、親などの保護者の同意を必要と考える企業が多い結果になったと考えられます。
子どもの自由は尊重しつつも、保護者の同意を得ることは、親などが子どものアルバイト環境を把握する方法の1つとして有効です。違法な働き方やトラブルに巻き込まれることへの防止に繋がるといえるでしょう。
デジタル化が進む中で、求人サイトやSNSなどアルバイト探しの方法が多様化しています。闇バイトやブラックバイトの報道を見聞きし、学生自身も不安を感じて、親に相談する場面が増えています。