食品に鼻汁、商品をバカ食い...「バイトテロ」予防に新卒採用の「オヤカク」が効果あり?/マイナビ・三輪希実さん

   鼻をほじった指を店の食品にすりつける「悪ふざけ」動画をSNSに投稿、炎上させる......。

   こんなアルバイト従業員による「バイトテロ」が問題になっているが、その予防としてアルバイト採用で「オヤカク」を導入する企業が増えていることが、就職情報サイトのマイナビ(東京都千代田区)の調査でわかった。

   「オヤカク」といえば、新卒採用時に内定の受諾を親に確認するものだが、アルバイト採用時にも効果的だという。調査したマイナビ研究員の三輪希実さんに話を聞いた。

  • SNSで炎上…(写真はイメージ)
    SNSで炎上…(写真はイメージ)
  • (図表1)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、保護者の同意は必要か(マイナビ調査)
    (図表1)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、保護者の同意は必要か(マイナビ調査)
  • (図表2)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、「オヤカク」をする理由(マイナビ調査)
    (図表2)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、「オヤカク」をする理由(マイナビ調査)
  • (図表3)アルバイトが勤務時間中にSNSの使用は可能か(マイナビ調査)
    (図表3)アルバイトが勤務時間中にSNSの使用は可能か(マイナビ調査)
  • (図表4)バイトテロ防止のために取っている施策(マイナビ調査)
    (図表4)バイトテロ防止のために取っている施策(マイナビ調査)
  • 三輪希実さん(本人提供)
    三輪希実さん(本人提供)
  • SNSで炎上…(写真はイメージ)
  • (図表1)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、保護者の同意は必要か(マイナビ調査)
  • (図表2)成人している高校生・大学生のアルバイト採用の際、「オヤカク」をする理由(マイナビ調査)
  • (図表3)アルバイトが勤務時間中にSNSの使用は可能か(マイナビ調査)
  • (図表4)バイトテロ防止のために取っている施策(マイナビ調査)
  • 三輪希実さん(本人提供)

SNSが使用でき「バイトテロ」可能な職場が、半数以上

   この調査は「アルバイト採用活動における企業の『オヤカク』の現状と目的を考察」(2024年9月4日付)というリポートにまとめられている。

   マイナビがアルバイト採用でも行われている「オヤカク」の実態を調査したのは今回が初めてだ。

   調査(2024年5月1日~7日)は、企業の非正規雇用採用を行なった人事担当者919人が対象。まず、18歳以上の成人している高校生・大学生のアルバイト採用時に保護者に連絡をしているかを聞くと、連絡している企業が4割(40.0%)に達した【図表1】。

   その理由と目的を聞くと(複数回答可)、「保護者の「同意が取れているかを確認して、トラブルになることを防ぐ」(46.2%)が一番多かったが、「バイトテロを防ぐため」(22.2%)も2割以上あった【図表2】。

   バイトテロとは、アルバイト従業員が勤務先の商品や備品を使用して悪ふざけなどの不適切な行為を動画に撮り、SNS上に投稿することで企業の評判・イメージを著しく損なう行為をいう。食品店の賞味期限が切れたホイップクリームをバイト仲間の口に押し込む動画が拡散したことも記憶に新しい。

   そこで、アルバイトが勤務時間中にSNSを使用することが可能な職場を聞くと、52.1%と半数以上あった【図表3】。現在バイトテロを防ぐための取り組みを行っている企業は6割近く(57.9%)に達し、具体的な施策を聞いたのが【図表4】だ。

   「正社員に対して、アルバイト教育に関する研修を実施」(31.7%)が最も多く、バイトテロ防止のために正社員の教育やシフトを見直す企業が多い。

   一方で、「保護者に対して、バイトテロについて説明?理解促進を図る」(13.8%)と、一定数の企業で「オヤカク」をバイトテロ防止の重要なポイントにしていることもわかった【図表4】。

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