2007年の「初音ミク」特集に批判が殺到
初音ミク事件とは、07年10月14日に放送された同番組での、バーチャルシンガーソフトウェア「初音ミク」に関する特集を発端とするものだ。初音ミクをはじめとする「VOCALOID(ボーカロイド)」は、現在では広く市民権を得ているが、当時はまだ発売されたばかりのソフトウェアであり、インターネットを中心に話題になり始めた頃だった。
特集では、初音ミクについて秋葉原で街頭インタビューを行い、秋葉原で話題の存在だと紹介。楽曲制作を手掛けるユーザーの自宅を訪問し、ナレーションで「歌詞と音程を入力すればヴァーチャルアイドルが歌ってくれる」「萌え萌えアイドルがまるでレコーディングをしたかのように歌ってくれるのだ」などと説明した。
番組では、ユーザーの手がけたオリジナル曲も放送していたが、メインとなったのは初音ミクそのものではなく、ユーザーの「3次元には興味がないんで」「俺の嫁」といった発言など、いわゆる「オタク」的な趣味だった。最後には、ナレーションが「普段は何を」と質問し、「コンビニでアルバイトを」としたユーザーに対して「ふーん、ご立派ですねえ」と馬鹿にするような返答を行っていた。
「オタク叩き」とも取れる演出に、番組を見たユーザーらから怒りの声が相次いだ。番組だけでなく、初音ミクの開発元であるクリプトン・フューチャー・メディアのホームページにあるブログへの書き込みが殺到する事態となった。