出版不況、雑誌休刊ラッシュと苦戦のなか 業界大手KADOKAWAの売上に匹敵...社員6人の地方出版社とは

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就活生就職人気企業10位に、大手出版社4社がランクイン

――ただし、出版不況といいますが、超大手出版社は非常に景気がよくて就活大学生にも大人気です。就職支援サービスの学情が2023年12月に発表した2025年卒学生対象の「就職人気企業ランキング」では、上位10社の2位に講談社、3位に集英社、7位にKADOKAWA、9位に小学館と、出版社が4社も入りました。

出版社がトップ10に4社入ったのは2001年卒ランキング以来初めてだそうです。電子コミックや動画、ゲームなどコンテンツを提供する出版企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めたとされています。

飯島大介さん たしかに「漫画雑誌」を持つ大手出版4社は、軒並み1000億円以上の売り上げを出して好調です。ただ、漫画雑誌そのものは制作時には赤字と言われます。それぞれの雑誌には多くの作品が掲載され、いわばショーウィンドーの陳列ケースの役割を果たします。各作品が単行本になった時に初めて黒字になるのです。

その後は、作品ごとに電子コミックになったり、アニメになったり、テレビドラマや映画の原作になったり、ゲームになったり、いわば莫大な「版権ビジネス」で稼ぐのです。

漫画作品は、こうしたビジネスの試金石の役割を果たします。本当に作品として世に出したかったものなのか。その点は、ビジネスとして割り切って漫画雑誌や単行本を作っているといえるでしょう。
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