東京都知事選挙に出馬し第3位の得票数に終わった蓮舫氏が、2024年9月8日にXで「大手新聞社記者」の蓮舫氏へのX投稿をめぐり、新聞社に対して弁護士を通じて再発防止の「ご提案」を行っていることを明らかにした。蓮舫氏の動きには「言論統制ではないか」との批判が相次ぐが、「私との見解が違いますね」などと反論した。
蓮舫氏を批判したアカウントが謝罪するも「終わらせません」
蓮舫氏は、7月14日の「私はね。黙らないよ。いま、最も自由に黙らない」という自身の投稿を引用。「大手新聞社記者の私へのツイート。 直属の上司と野党担当政治部お2人と対面で話し合いをした上で、弁護士を通じて引き続き話し合っています」とした。
続けて、「話し合いというか、私からこれ以上同じような事態が起きないようご提案をしています。社として検討しているとのことです」と説明した。
蓮舫氏は具体的に明かしていないものの、「大手新聞社記者の私へのツイート」とは、7月15日に投稿された政治記者を名乗る個人アカウントのものとみられる。
発端は次のようなやり取りだ。連合の芳野友子会長が蓮舫氏の都知事選の敗因について言及した報道に、蓮舫氏は「現職に挑戦した私の敗因を、現職を支持した貴女が評論ですか」などと芳野氏を批判。これに政治記者を名乗るアカウントが、「ザ蓮舫さん、という感じですね。支持してもしなくても評論するのは自由でしょう、しかも共産べったりなんて事実じゃん」「自分中心主義か本当に恐ろしい」などと投稿していた。
16日に同アカウントが「不適切な表現がありました」として謝罪したが、蓮舫氏はこれを引用して「終わらせません」「私に言う前に何を言っておられるのでしょうか」と批判した。さらに「弁護士と相談しているところです。まず。朝日新聞への抗議ならびに質問状を出したいと考えています」と方針を明かした。
「言論統制」に蓮舫氏反論も...「本当に惜敗だったのか?」ツッコミ相次ぐ
今回の、蓮舫氏の「私からこれ以上同じような事態が起きないようご提案をしています」との行動に、「言論統制では」との指摘が相次いだ。蓮舫氏はこうした意見の1つを引用し、
「惜敗した者に対し、面識もなく取材もなきまま根拠なき見解を拡散することは社の記者行動基準を踏み越えています。負けた人には何を言ってもいいことを黙認していては、これから挑戦する人を萎縮させる恐れがあります」
と主張し、「『権力』『言論統制』との指摘は残念ながらどうでしょうか。私との見解が違いますね」と反論した。今後の再出馬の可能性も含め、落選して現時点では議席を持っていない人物に「権力」があるかをめぐる解釈も論点になりそうだ。
なお、都知事選の結果は、当選の小池百合子氏が約291万票、2位の石丸伸二氏が約165万票、蓮舫氏は約128万票だ。蓮舫氏の反論投稿には、わずかな差で負けることを意味する「惜敗」とは言えないのではないかとする指摘も出ている。
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— 蓮舫????RENHO???????? (@renho_sha) September 8, 2024
大手新聞社記者の私へのツイート。
直属の上司と野党担当政治部お2人と対面で話し合いをした上で、弁護士を通じて引き続き話し合っています。
話し合いというか、私からこれ以上同じような事態が起きないようご提案をしています。社として検討しているとのことです。 https://t.co/UZFNQMYTJY
惜敗した者に対し、面識もなく取材もなきまま根拠なき見解を拡散することは社の記者行動基準を踏み越えています。負けた人には何を言ってもいいことを黙認していては、これから挑戦する人を萎縮させる恐れがあります。… https://t.co/zhaZKp7gSg
— 蓮舫????RENHO???????? (@renho_sha) September 9, 2024