【大阪・関西万博】波紋広がる「90トン」石の日かげ棚、設計者が安全性を再強調 2300字超で詳説「構造安全性に適合した計画」

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「建築構造設計の専門家が様々な専門家の知見を加えながら...」

   工藤氏は石のパーゴラの設計意図について、万博会期後を見据え、大阪湾の生態系悪化への対策になる「自然石で窪地を埋める」という方法に再利用したいとの思いで自然石を採用したと説明。ほかに技術的な側面も考慮し、「石のパーゴラが、万博という枠組みを超えて、サスティナブルな素材としての自然石の利用を広めるきっかけとなれば」という。

   安全性の検証については、

「建築構造設計の専門家が様々な専門家の知見を加えながら構造計算を行って計画の安全性をチェックしています。その上で民間指定確認検査機関にて工作物の確認申請を行い、構造計算の内容も含めて審査を受けており、建築基準法に基づく構造安全性に適合した計画となっています」

とし、「常時荷重、風荷重、地震荷重に対する許容応力度計算を行っています」「石を吊るすケーブルにおいては、災害時でも石同士の衝突が起こらないよう解析結果を設計にフィードバックし、安全性の確保に努めています」などと詳説した。

   岩石の研究者や熟練の石工らとともに検証を進め、原寸大の「モックアップ」も作成しており、「設置から9カ月経過していますが、石の割裂やケーブルの破断は確認されず、設計者が想定している強度の確保ができていることを確認しています」。続けて下記のとおり説明した。

「大型台風等の非常時においても石同士がぶつからないよう、構造計算結果を元に石を吊るしたケーブル間には十分な間隔を確保しております。先日の台風10号においても、多少の揺れは確認できましたが、石同士がぶつかるといった大きな揺れは確認されず、問題はありませんでした」
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