袋が破れれば薬物の過剰摂取、重症化も
こうした手法は「ボディ・パッキング」と呼ばれ、違法薬物の海外への持ち込み手段として横行しているようだ。医療専門情報を扱う「MSDマニュアル家庭版」には、「しばしば末端価格の高い薬物(主にヘロインやコカイン)が関係しています」「1回の旅で何百もの包みを飲み込み密輸する人もいます」といった説明がある。
不正薬物の密輸自体、問答無用で「アウト」だが、さらにボディ・パッキングが危険な手段であるのも問題だ。飲み込んだ薬物入りの袋が破れれば、「薬物の過剰摂取になり、場合によっては重い症状を引き起こします」。症状は薬物の種類によって異なるが、「けいれん発作の頻発、血圧上昇、異常な体温上昇、呼吸困難、昏睡などがみられます」と、MSDマニュアル家庭版では説明している。
先述の通り、密輸の途中で命を落とした例もある。