パワハラ疑惑が指摘されている兵庫県の斎藤元彦知事が2024年9月6日に行われた県議会の調査特別委員会(百条委員会)に出席し、証人尋問を受けた。斎藤氏は「不適切な行為」と口にする一方、頑なに自らの責任を認めず「委員会で認定を」などとする主張を繰り返した。
道義的責任についても「問題ない」「ちゃんとやってきた」
斎藤氏をめぐっては、元県民局長が3月に斎藤氏らに関するパワハラ疑惑を主とする内部告発文書を作成し、一部の報道機関などに送った。告発文書の存在を知った斎藤氏は告発者を特定し、元県民局長を懲戒処分とした。元県民局長は7月に自殺している。
9月6日に行われた百条委員会では、文書の真偽を調べ、一連の処分に関する妥当性を検討するため、斎藤氏の証人尋問を行った。
斎藤氏は、文書の内容について「全体として、この文書が意図したいところとか含めて、事実でないことがたくさん含まれているという風に思いました」「告発というより、誹謗中傷性の高い文書」などと従来の主張を繰り返し、県の対応について法的に問題はないと強調した。
「(告発文を)放置はできないという風に思いました。県として、私も含めて把握した以上このまま放置してなすがままにやっていくってことは良くない」
とし、作成者を特定し必要に応じた処分の対応をすることが大事だったと語った。
道義的責任についても「問題ない」「ちゃんとやってきた」と主張した。具体的には、「知事はこの一連の県の対応、手続きについて道義的責任はあると思いますか」との問いは、「(元局長の)懲戒処分に関する対応は、大事なのは県が行政機関としてやっているというところですから、手続きを含めて法的な観点が大事だと思います」と返答。
「そういった意味で、我々としては県として訴訟にも耐えうる形でやっていますから。そこに法的な問題はないというふうに私は認識しています。そういった意味で、県そして知事としての対応は問題なかったと思っています」
とした。