「保険料払い忘れたから来てるんだけど」として、2024年9月2日にXで投稿された封筒の写真が注目を集めている。東京都文京区国保年金課からのもので、そのデザインが「エヴァンゲリオンみたい」とする声が相次いでいる。
どのような経緯で導入されたものなのか、実際にアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を意識したものなのか――。J-CASTニュースは担当者に話を聞いた。
-
文京区役所 -
保険料の滞納者向け封筒（文京区国保年金課提供）
赤地に白抜きで「至急」「EMERGENCY」
話題になっている封筒は、3分の2ほどのスペースが紫色と黄色と緑色、下3分の1ほどのスペースが黒地になっている。黒いスペースには白抜きで大きく「至急開封」と記載。裏面は、赤地に白抜きで大きく「至急」「EMERGENCY」と記載されている。文字の周囲は赤と白の縞模様になっており、緊急性の高い郵便物であることが想像できる。
Xでは、「完全にエヴァ」「エグかっこいい、エヴァすぎる」といった声が相次いだ。主人公が乗る「エヴァンゲリオン初号機」が紫のカラーリングであることや、アニメのタイトル表示に黒地に白抜き文字が使われたことなどから、連想した人が多いようだ。
J-CASTニュースの取材に応じた投稿者によると、この封筒は国民健康保険料の第1期分の納付を催促するもので、9月1日に届いたという。なお、5日時点ですでに支払い済みとのことだ。
7年前に税務課の封筒が話題、参考にしてデザインを工夫
この封筒はエヴァンゲリオンを意識してデザインされたものなのか。J-CASTニュースが文京区国保年金課に尋ねたところ、担当者は「そのような意図はなかった」と話した。
担当者によると、この封筒は、保険料の滞納者への督促状や催告書を送るために使われる。通常の封筒では気づかず放置してしまう人もおり、延滞金の発生など不利益が生じてしまう可能性があるため、「数年前から徐々にデザインに工夫を凝らすようになった」という。
もともとは税務課が封筒のデザインを工夫しており、国保年金課でもそれを参考にしたという。税務課の封筒は、7年前にSNSで話題となっている。
封筒のデザインを工夫した効果については、
「いろいろとテコ入れをしている中の1つの工夫なので、このデザインだけのおかげかどうかは特定が難しいのですが、実際、皆様に保険料を納めていただいており、文京区の収納率は東京23区の中でも高くなっています」
と話した。
若い職員がデザインを担当
デザインは若い職員が担当しているといい、「特に何かを真似たということではない」としつつ、「関心を持ってもらえるよう、開けてみようと思ってもらえるようなデザインを、というような視点で制作しております」と説明した。
現在は1種類だが、今後は「お送りする時期ごとに、何パターンかデザインの変更は考えております」という。
また保険料払い忘れたから来てるんだけど
— まこ(４ｖａｎｄｏ)@C104月U19ab (@unigeki) September 2, 2024
これ狙いすぎだろ pic.twitter.com/eK4fMLMxlp