2030年までに「現在の2倍以上の売上高」目指す
電通総研とは、業界内ではどういうポジションなのだろうか。
「いわゆるSI業界では15~20位程度の準大手で、2023年12月期の連結売上高は1426億円。同じく社名に総研を掲げる三菱総合研究所の1221億円を少し上回っているポジションですかね」
近年は独SAPのソリューションの導入による基幹システムの刷新案件が業績を牽引しているが、コンサルティングサービスや受託システム開発のほか、独自のソフトウェア製品も持っているという。
「製造業向けの"開発の見える化ソフトウェア"である『iQUAVIS(アイクアビス)』や、連結会計・決算システムの『STRAVIS(ストラビス)』といったソリューションは、業界内でも存在感のある製品になっているようです」
将来性はどうなのだろうか。Aさんによると、中期経営計画ではかなり高い目標を掲げているという。
「2022年に発表された『Vision 2030』には、"2030年のありたき姿"として売上高3000億円規模の企業グループを目指すとしています。現状の2倍以上ですね。公開情報だけでは達成の道筋が見えているとはいえないのですが、仮にこれが実現するとした場合、いま入社すると成長企業の雰囲気を味わえるかもしれません」
2023年12月期の電通総研グループの連結従業員数は3652人、本体単体の従業員は2039人。平均年齢は40.6歳で、平均年間給与は、1133.7万円だ。
Aさんは「電通グループという安定基盤の上で、成長の勢いが今後加速していくのではないか。これからM&Aとあわせてエンジニアの大量採用を行う必要があるはず。若手のエンジニアのキャリア入社は、かなり歓迎されるのでは」と予想する。