経営者が高齢な企業ほど赤字に だが、大企業と中小企業では真逆...大企業80代、中小企業40代が黒字率最高の理由

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大企業は、周囲のメンバーの経験値・判断能力も高い

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった東京商工リサーチ情報部の担当者に話を聞いた。

――大企業は、中小企業とは逆に、代表者の年齢が高くなるほど黒字企業率が高く、80歳以上で黒字企業率がトップになるという結果が衝撃です。理由として、経営基盤が整っていることや、長きにわたり統率をとってきた経験値の差が表れているとあります。

担当者 まず、中小企業ですが、代表者の年齢が若くなるほど黒字企業率が高くなるというよりも、代表者が高齢になるほど長期を見据えた設備投資、事業展開などの経営判断が消極的で、黒字企業率が下がることが大きいです。このため、相対的に代表者の年齢が高齢の企業よりも若い企業が高くなっているととらえています。

大企業の場合は、業歴が長く経営基盤が磐石という側面に加え、周囲のサポートメンバーの経験値・判断能力も高いことが業績につながっていると思います。

後継者候補も多く、代表者が高齢でも将来を見据えた経営計画が比較的立てやすいですが、後継者の目途が立たない中小企業では目先の課題に追われて手一杯になり、長期的な計画が立てられない状況に陥りやすいです。

――しかし、米国の巨大企業経営者では、たとえば(24年9月上旬現在)、グーグルのスンダー・ピチャイ氏(52歳)、テスラのイーロン・マスク氏(53歳)、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ペゾフ氏(60歳)、ゼネラルモーターズ(GM)のメアリー・バーラ氏(62歳)、アップルのティム・クック氏(63歳)と、せいぜい60歳代前半までです。この違いはどこからくるのでしょうか。

担当者 アメリカの企業に関しては、今回の財務分析では触れていないので割愛させていただきたいです。一般的には、GAFAなどIT関連業種では経営者や側近が若く、交代しても若い経営者が就任するため、日本のような高齢社長が少ないのではないでしょうか。
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