ヤクルトが2024年9月5日の巨人戦(岐阜)で完封負けを喫し、同一カード3連勝はならず。5位・中日と1.5ゲーム差は変わらず最下位に低迷している。
特に深刻な先発陣
21、22年とリーグ連覇を飾ったが、昨年は5位に低迷。巻き返しを誓った今季だが、リーグワーストの472失点で白星を積み重ねられない。
特に深刻なのは先発陣だ。吉村貢司郎の6勝(8敗)がチーム最多。先発の軸として活躍してもらわなければ困る小川泰弘が2勝4敗、防御率5.04。高橋奎二も5勝8敗、防御率4.08と安定感を欠く。
思えばヤクルトは、リーグ連覇した際も2ケタ勝利をクリアした投手が2年連続ゼロだったが、強力な救援陣と、破壊力抜群の打線でカバーしていた。だが、投高打低が顕著になる中でこの戦い方は限界がある。
「土台からチームを作り直す必要があると思います」
気になるのが、高津臣吾監督の去就だ。
今年が就任5年目。2年連続で低迷している責任は感じているだろう。監督交代という可能性が出てくる。
スポーツ紙記者は
「内部昇格なら池山隆寛2軍監督、球団OBでは古田敦也氏、宮本慎也氏とビッグネームがいる。ただ、投手陣を立て直すのは時間が掛かるでしょう。また、4番の村上宗隆が来季は3年契約の最終年です。ポスティング・システムでメジャー移籍を視野に入れているため、この穴を埋める選手はなかなか出てこない。土台からチームを作り直す必要があると思います」
と指摘する。
古田氏は07年に選手兼監督を辞任してから、17年間ユニフォームを着ていない。宮本氏は18年にヘッドコーチに就任した際に次期監督の有力候補と目されていたが、19年に最下位に低迷した責任を取り、小川淳司元監督(現ヤクルト球団GM)と共に辞任。現在は野球評論家として活動している。
高津監督の動向と共に、次期監督の選定が注目される。(中町顕吾)