自民党総裁選、派閥闘争から一転、異例の「政策論争」に 政治アナリストが読み解くその狙い

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「7~8人の出馬が予想され、特色を出さないといけなくなった」

   この点について、政治アナリストの伊藤惇夫さんは9月5日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように話した。

「これまでは、派閥の足し算、引き算が行われ、活発な政策論争はありませんでした。しかし、総裁選に7~8人の出馬が予想される状況になって、各候補がそれぞれ特色を出さないといけなくなっています」

   その背景には、総裁選では、解散・総選挙などを見据えて、国民に人気のある候補が選ばれるという事情があるとみる。

「岸田さんは、国民に不人気で選挙を戦えないという党内の包囲網で出馬できませんでした。各候補が国民にアピールして、その中で人気のある人を選ぶ総裁選になっています。各候補は、経済政策や裏金問題で特徴を出して支持を受ける狙いがあり、政策面で差別化しないといけなくなりました」

   また、国会議員票と同数の党員票があり、一般の党員の人たちの関心を引かないといけないこともあるという。

「これだけの人数がいると票がばらけますので、過半数を得る候補はなく、上位2人の決選投票になる可能性は高いと思います。各候補は、その中で生き残らないといけません。他の候補との差別化も進んで、裏金議員を公認するかどうかも争点になっていますね」

   裏金議員への対応が分かれるのは、強く出ることが諸刃の剣になるからだという。

「厳しくすると議員から反発が出て票が減りますし、緩くすると党員票が入りません。思い切って党員票に頼るか、できる限り議員に配慮するか、どちらかに分かれるでしょう」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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