ファクトチェック、知っていても実行しているかは別問題
――発信・拡散した経験がある人の半数以上がファクトチェックを知らないという結果が衝撃的ですね。ファクトチェックも知らないで、よく「見分ける自信がある」と言えるな、と驚いてしまいます。
水野一成さん 自信があるからといって、全員が全員、情報リテラシーが高いとは言えない実情を明らかにした1つの結果だと思います。
ファクトチェックを知らないことが、すべての問題というわけではありませんが、ファクトチェックをしているか、していないという以前に、用語を理解していない人も発信・拡散をしているのが現状です。
――ファクトチェックの理解と、災害情報の真偽を見分ける自信をすり合わせた【図表3】を見ると、見分ける自信があると答えた35%がファクトチェックの理解していないことになります。この結果をどう評価しますか。逆に言うと、6割以上が理解しているように見えますが、本当に大丈夫ですか。
水野一成さん これも、先に述べたように、自信があるからといって全員が全員、情報リテラシーが高いとは言えない実情を明らかにした結果だと思います。
また、注意しないといけないのが、理解しているからと言って、実際にファクトチェックを実行しているかは別であるということです。理解していると答えた人のなかには、実行していない人がかなり含まれている可能性もあります。