井上尚弥にTKO負けのドヘニー、戦前「豪語」もあっけない幕切れ 識者が指摘した敗因「間違いなく重すぎる」

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    プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)が2024年9月3日、東京・有明アリーナで元IBF世界同級王者テレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド、37)と対戦し、7回TKO勝利で王座防衛に成功した。

  • パンチを打ち込む井上(写真:AP/アフロ)
    パンチを打ち込む井上(写真:AP/アフロ)
  • 井上の鍛え上げた上半身(井上のインスタグラムより)
    井上の鍛え上げた上半身(井上のインスタグラムより)
  • 勝利を祝うファミリー(井上のインスタグラムより)
    勝利を祝うファミリー(井上のインスタグラムより)
  • 練習を公開した井上(井上のインスタグラムより)
    練習を公開した井上(井上のインスタグラムより)
  • 強烈なパンチを打ち込む井上(井上のインスタグラムより)
    強烈なパンチを打ち込む井上(井上のインスタグラムより)
  • パンチを打ち込む井上(写真:AP/アフロ)
  • 井上の鍛え上げた上半身(井上のインスタグラムより)
  • 勝利を祝うファミリー(井上のインスタグラムより)
  • 練習を公開した井上(井上のインスタグラムより)
  • 強烈なパンチを打ち込む井上(井上のインスタグラムより)

「ドヘニー選手の11キロは、いかにも重すぎる」

    サウスポースタイルのドヘニーに対し、井上は慎重な立ち上がりを見せた。左右ボディーを有効的に放ち、トリッキーなドヘニーの動きに対応した。

    決定的シーンがないまま迎えた7回。井上が攻め込むと、ドヘニーは腰を抑えながら顔をゆがめた。ドヘニーは足を引きずり、苦悶の表情。戦闘意欲がないと判断したレフリーが試合をストップし、井上が王座防衛に成功した。

    ドヘニーは戦前、「今までの井上の相手みたいに逃げ回らない」などと強気な姿勢を見せていたが、あっけない幕切れとなった。ドヘニーの敗因はどこにあったのか。

    J-CAST編集部は、これまで多くの世界王者を育て上げたTMKジムの金平桂一郎会長(58)に話を聞いた。

    金平会長が敗因のひとつに挙げたのがドヘニーの体重だ。

    スポーツ紙の報道によると、前日計量で55.1キロだった体重が、試合当日は66.1キロまで増加。11キロ増えたドヘニーに対し、井上は55.3キロから役7キロ増の62.7キロだったという。

    過去に多くの世界戦をプロモートしてきた金平会長は「ドヘニー選手の11キロは、いかにも重すぎる」とし、こう続けた。

「体重増は全体的なパフォーマンスに影響する」

    「『いつもこの体重で試合をしているから』ということがあるにしても、間違いなく重すぎる。37歳という年齢もあるし、内臓にも大きな負担がかかる。スピードが落ちるというより、全体的なパフォーマンスに影響する。そう考えるのが普通だと思います」

    そして、指導者としての自らの経験から、試合当日の体重について持論を展開した。

    「前日計量を終えてから体重を増やす範囲は選手それぞれだが、だいたいの選手はどれくらい増えたかを認知している。計量後に体重が増えるのは、だいたいが水分だと思います。水分をそれだけとって、いいパフォーマンスができるかといえばできない。分かりやすくに言えば、11キロの重りを背負って動くわけですから。しかも1日でそれだけ増えている。『いつもやっている通り』と言うかもしれないが、対戦相手も違うし、場所も場面も違う。前の試合でいいパフォーマンスができたとしても、それはちょっと違う」

    複数のメディアによると、ドヘニーは過去に前日計量から体重を12キロ増やして試合に臨んだことがあるという。

    金平会長は、急激な体重増が敗因だと指摘し、試合を次のように振り返った。

    「ドヘニー選手が攻め込もうとしたところに井上選手のボディーが入った。ドヘニー選手は腰痛と主張しているようですが、ボディーが効いたと思います。急に動きが落ちましたから。ボディーが良い角度で入った。井上選手のボディーは強烈ですが、体重が11キロ増えたことを考えると、余計に効いたように見えてしまうし、実際効いたと思います」

    プロ初のTKO負けを喫したドヘニーの通算成績は、26勝(20KO)5敗となった。

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