パリ・パラリンピック男子シッティングバレーボール代表モルテザ・メヘルザード(36)が、選手村で床での就寝を余儀なくされている。2024年9月2日までに複数の海外メディアが報じた。
海外メディアによると、メヘルザードは身長246センチを誇る選手で、世界で2番目に身長が高い男性だという。
「東京大会では特別なベッドが用意されたが...」
イランは、シッティングバレーボールで、16年リオデジャネイロ五輪、21年東京五輪と、2大会連続で金メダルを獲得しており、今大会は3連覇を目指している。
「Olympics.com」(ウェブ版)によると、イラン代表ヘッドコーチのハディ・レザエイガルカニ氏は「東京大会では特別なベッドが用意されたが、残念ながらここでは用意されていない。(メヘルザードは)床で寝ることになるだろう」と語ったという。
記事によると、イランはシッティングバレーボールの強豪国で、88年ソウル五輪で初出場して以来、出場した9大会のうち7大会で優勝している。今大会は8度目の優勝がかかっている。
イラン代表は母国の大きな期待を背負い、メヘルザードの意気込みは並々ならぬものがあるという。
「床に寝ようが、食事が十分でなかろうが関係ない」
レザエイガルカニ氏は「特別なベッドはないが、彼の頭の中には最も重要な目標がある。彼にとっては、床に寝ようが、食事が十分でなかろうが関係ない。いずれにせよ、彼はチャンピオンになる意思を持っている」と、メヘルザードの気持ちを代弁した。
英「スカイニュース」(ウェブ版)は、「世界で2番目に背の高い男、パリ・パラリンピックでは床で寝なければならない」とのタイトルで記事を公開した。
記事では「強力なスパイクでメヘルザードは恐るべき存在となっている。コートに座って腕を上げているときでも、メヘルザードの身長は6フィート(約180センチ)を超える」と評し、「彼は20年東京大会で最優秀選手と最優秀スパイカーに選ばれ、22年世界選手権では最優秀スパイカーに選ばれた」と解説した。
1次リーグB組に属するイランは、8月30日に行われた初戦のウクライナ戦を3-0で勝利し、B組首位に立っている。