「中期経営計画はこのままでいいの?」4割の企業で議論 経営企画担当は「戦略ビジョンのない社長がまずい」

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「丸投げすると同じようなワードが横並びで出てくる」

   コンサルティング会社への丸投げについて、Aさんは2つの問題を指摘する。

「ひとつは、高額すぎるフィーですよね。社長が議論をリードできないのだから、これはしようがない。もうひとつはより深刻で、コンサルティング会社がクライアントの問題や課題を深く掘り下げず、トレンドワードを散りばめた『きれいごと』の案を出してきても、誰も否定せずにあっさり通ってしまうことです」

   厳しい検証をしない理由は「計画が未達になった場合『あれは外部のコンサルに1億払って作らせたものだから誰にも責任はない』と言い訳できるようにするため」。

   Aさんによると、近年のトレンドは「DX」「SDGs」「カーボンニュートラル」「ESG」「人的資本経営」など。同じような時期に、申し合わせたように同じようなワードが横並びで出てくることが多いのだそうだ。

「例えば『DX』ひとつとっても、企業にとって大事な課題であることは確かですし、本質的な取り組みをしようと思えばかなりの投資が必要になります。でも、自社の事業や経営との関係をあまり深く考えずに『データ経営の推進』などの抽象的な言葉だけ掲げられているような場合は、次の中計でまるでなかったかのように消えてしまいます。その意味では『カーボンニュートラル』なんか、すでに怪しくなっているんじゃないですか」
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