「これが縁で二人は夫婦に」熊本大の展示に思わぬ説明文 13万いいねのほっこり展示、作成経緯を聞いた

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   「いいのかな、そんなことがあって」──。

   熊本大学・理学部内に、ユーモラスなキャプションが添えられた展示物があるとして、Xで「面白すぎますね」「最高の展示」などと話題になっている。

  • 写真提供:Xユーザー「Tomihiko J. Yoshida(@jobiko_joe2)」さん、編集部で一部加工
    写真提供:Xユーザー「Tomihiko J. Yoshida(@jobiko_joe2)」さん、編集部で一部加工
  • ヒスイの岩の上に立つ夫妻(写真提供:西山忠男氏、編集部で一部加工)
    ヒスイの岩の上に立つ夫妻(写真提供:西山忠男氏、編集部で一部加工)
  • 写真提供:Xユーザー「Tomihiko J. Yoshida(@jobiko_joe2)」さん、編集部で一部加工
  • ヒスイの岩の上に立つ夫妻(写真提供:西山忠男氏、編集部で一部加工)

飾られていたのは「ヒスイ輝石岩」

   話題の発端は、Xユーザー「Tomihiko J. Yoshida(@jobiko_joe2)」さんが2024年8月28日、熊本大学理学部で見つけた展示物を写真で紹介したことだ。ガラスケース内に長崎市琴海戸根町産の「ヒスイ輝石岩(ヒスイ:硬玉)」があり、キャプション(説明文)で下記のエピソードが伝えられていた。

「本学大学院生だったM.Sが北九州市博物館学芸員Y.M氏と2003年に発見。これが縁で二人は夫婦になった。いいのかな、そんなことがあって、と指導教員は思いました」(氏名は編集部で修正)

   投稿は13万件超の「いいね」を集め、「指導教員の感想付きとか面白すぎますね」「翡翠と全く関係ない説明 オモロー」といった声が上がっているほか、「はーロマンチック」「石に関わる2人の馴れ初めが飾られてるの素敵すぎるなあ」「最高の展示」などと反応が寄せられている。

   熊本大学・広報戦略室を通じて30日、このキャプションをつけた大学院先端科学研究部(理学系)・西山忠男特任教授がJ-CASTニュースの取材に答えた。ヒスイ輝石岩は、西山氏が大学院教授を20年春に定年退職した際、資料を整理して展示したものの1つだった。

   西山氏によると、「いわゆる宝石のヒスイ」で、夫妻の発見を受けて、長崎市の天然記念物に指定されたという。なお、本人の了承を得たとして提供された夫妻のツーショットでは、沢に転がっているヒスイの岩の上に立ち並ぶ姿が確認できた。

「標本の名前と産地を示すのが普通の展示ですが...」

   Xの反響には「正直驚いています」と西山氏。「話題性を狙っていたわけではありません。すでに5年ほど展示していますが、このような反響があったのは初めてです」とも伝えた。

   なぜ、このようなエピソードや率直な感想を公開したのか。キャプション作成時について「特に考えがあったわけではありません」と振り返る一方、

「標本の名前と産地を示すのが普通の展示ですが、それだけでは興味をもってもらうのは難しいと思い、オープンキャンパスに訪れる高校生に興味をもってもらおうと付記したものです」

と話した。ほかの展示資料にも「多少は興味を引くエピソード」を記載したものがあるという。

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