「実が風で飛ばされたが、それでも倒れないで耐えていた」
「ヤッシー生きとるやんけ!!」「よく頑張った!」。こんな喜ぶ声がチャットなどに書き込まれる一方、「髪ボサボサだ」「なんか疲れてない?」などと気遣う声も上がっていた。
ヤッシーは、22年9月に大型で非常に強い台風14号が鹿児島県に上陸したとき、その風雨に耐える姿がライブ配信され、ネット上で大きな反響を呼んだ。このときにヤッシーと名付けられ、台風に立ち向かう「勇気の木」として評判になった。
Ocean Hotel Iwatoの担当者は24年8月29日、J-CASTニュースの取材に対し、ヤッシーは、85年前にホテルがオープンしたときも海岸で見られたと明かした。そのころよりも伸びたらしく、現在は、3階建てホテルの屋上ぐらいになる20メートル強の高さがある。
「2年前の台風14号では、最大瞬間風速が50.9メートルありましたが、今回の方が酷いと思います。ヤシの木は、実を着ける時期ですが、ヤッシーの実は風で飛ばされてしまいました。しかし、それでも倒れないで耐えていましたね」
台風10号は、29日1時ごろに枕崎市内で最大瞬間風速が51.5メートルを観測し、ホテルにも被害が出た。2年前は、停電ぐらいだったが、今回は、屋根や屋上の一部が壊れて天井が雨漏りしたり、ガラスが割れたりしたという。
台風に耐え続けるヤッシーには、応援グッズを要望する声があり、ホテルでは、ヤッシーをデザインしたタオルや缶バッジなどのグッズを作った。タオルには、台風14号のときの最大瞬間風速も書いてある。ヤッシーに会いに来たという客も多く、今回の台風についても、風速を書いて応援用にしたいとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)