中国メディア「捜狐」(WEB版)が、女子バスケットボールU18中国代表の張子宇(17)のA代表入りの可能性を示唆した。
同メディアはパリ五輪での結果を踏まえ、代表チームの現状を独自に分析。世代交代の必要性を指摘し、今後のチーム作りに向けての見解を示した。
「今後1年または2年で大規模な『世代交代』に着手」
パリ五輪に出場した中国代表は1次リーグA組に属し、スペイン、セルビア、プエルトリコと対戦した。
初戦のスペイン戦を89-90の1点差で落とすと、第2戦のセルビア戦は59-81で敗退。第3戦のプエルトリコには80-59で勝利するも、1勝2敗で1次リーグ敗退し、決勝トーナメント進出を逃した。
国際バスケットボール連盟(FIBA)の世界ランキング2位で、メダル獲得が期待された中国代表。まさかの1次リーグ敗退に、地元メディア「捜狐」は「世代交代」の必要性を強調した。
「オリンピックの惨敗から半月以上が経過し、女子バスケットボールチームも新たな準備サイクルに入る。短期的には、来年のアジアカップと26年ワールドカップに直面し、長期的には、28年オリンピックに直面する。チームが世界のトップ4レベルに戻りたいのであれば、今後1年または2年で大規模な『世代交代』に着手する可能性がある」
「スピードを向上させるために中国チームは身長を下げたが...」
同メディアがパリ五輪1次リーグ敗退の要因のひとつに挙げたのが、チーム戦略だ。
記事では「オリンピックの大失敗も、昨年のU16アジアユース選手権の大失敗も、ひとつのことを示している。ここ数年、中国チームが試みてきた小さく速いプレースタイルは、国際大会では成功していない。それどころか、スピードを向上させるために中国チームは身長を下げたが、それも中国チーム本来のアドバンテージを失うことにつながった」と指摘した。
そして、今後のチーム作りについて独自分析した上で、次のように言及した。
「次のステップで(現代表の)韓旭(23=205センチ)と李月汝(24=200センチ)は間違いなく残り、重要な仕事を任されるだろう。そして、張子宇(17=223センチ)と劉宇同(23=195センチ)が代表入りする可能性がある。2人を起用することで、韓旭と李月汝に競争力のあるプレッシャーを与え、インサイドラインの力をさらに高めることができる」
記事の中で取り上げられた張は、身長223センチを誇る大型センターだ。6月に地元の中国・深センで開催された「FIBA U18 女子アジアカップ2024」で国際大会デビューを飾り、世界的に注目された。
突如現れた17歳の新星に、五輪出場の期待がかかったが、候補に挙がることなく代表入りは見送られた。パリ五輪1次リーグ敗退を受け、223センチの「大型新人」が再び注目を集めている。