高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 繰り返される「猛暑の甲子園」、どれだけ批判されても止められない理由

   まず、夏の甲子園高校野球の基礎データを抑えておきたい。正式名称は全国高等学校野球選手権大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟(高野連))だ。なお、春の選抜大会は高野連と毎日新聞が共催だ。

  • 阪神甲子園球場。「猛暑の甲子園」は、なぜ繰り返されるのか
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高野連は財務面で「超優良団体」

   高野連の2024年2月期の決算報告書では、甲子園高校野球の入場料収益は14億9756万円となっており、これは公益目的事業となっている。また、公益目的事業の経常収益16億9200万円の89%を占めている。

   高野連は、公益目的事業のほかに、収益事業(大会記念品製作・販売など)も営んでいるが、その経常収益はわずか1911万円である。

   公益財団法人及び公益社団法人は、その事業が公益目的事業と認定されている場合には、法人税は課税されないので、法人税はほとんど払っていない

   もちろん甲子園高校野球の経費もかかるが、12億9627万円であり、差額の約4億円はまるまる高野連の懐に入っている。

   その結果、高野連の貸借対照表は、資産20億9225万円、負債7030万円、その差額である正味財産は20億2195万円という超優良団体である。

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