国際放送「尖閣諸島」発言問題は「国際番組基準に抵触」 NHKが謝罪番組「極めて深刻な事態」

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   NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、中国籍の外部スタッフが沖縄県の尖閣諸島について「中国の領土である」などと発言した問題で、NHKは2024年8月26日に放送したミニ番組の中で「国際番組基準に抵触するなど、NHKが放送法で定められた責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態であり、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

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  • NHK公式サイトより
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2回目の発表で「南京大虐殺」「慰安婦」発言も明らかに

   事案は8月18日に発生。NHKの19日の発表によれば、中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島について「中国の領土である」と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言した。NHKは、今回の外部スタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議するとともに、関連団体は本人との契約を解除する方針だとし、謝罪した。

   22日には、このスタッフが中国語で

「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」

   英語で

「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」

などと発言していたことを発表。21日付でスタッフとの契約を解除したことも明らかにした。25日には上記発言の「歴史修正主義」が「歴史修正主義宣伝」だったと訂正していた。

「NHKが放送法で定められた責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態」

   NHKは26日夕、この問題について「NHKからのお知らせ」と題した番組を放送。山本美希アナウンサーが、5分間にわたってNHKの見解を読み上げた。「日本政府の公式見解とは異なる原稿にはない発言が放送されました」として、次のように改めて謝罪した。

「今回の事案は、我が国の重要な政策および国際問題に対する公的見解並びに我が国の世論の動向を正しく伝えるなどと規定している国際番組基準に抵触するなど、NHKが放送法で定められた責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態であり、深くお詫び申し上げます」

   国際番組基準では「内外のニュースを迅速かつ客観的に報道するとともに、我が国の重要な政策および国際問題に対する公的見解並びに我が国の世論の動向を正しく伝える」などと規定している。

これまでにも原稿にはない内容を一方的に伝えていたことがないか、改めて調査

   番組では、当該スタッフがこれまでにも原稿にはない内容を一方的に伝えていたことがないかについても改めて調査するとした。さらに再発防止のため、NHKラジオ国際放送の中国語ニュースについては、20日から生放送ではなく、事前の収録に切り替えて放送しており、今後AI音声の活用も検討すると説明した。

「短期的な対応だけでなく、制作体制の強化やチェック体制の強化、さらに管理体制の抜本的な見直しを実施し、国際放送に関するガバナンスの強化を行って、信頼回復に努めてまいります」
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