パリ五輪女子ブレイキンに出場したオーストラリア代表レイチェル・ガン(ダンサーネーム・レイガン、36)が、大会後の「ブレイク」を予想していた。地元オーストラリアメディア「News.com.au」(ウェブ版)が2024年8月23日に報じた。
独創的なカンガルーダンスに賛否分かれる
レイガンは1次リーグの演技で、カンガルーのジェスチャーを織り交ぜたダンスなどを披露するも、3試合すべて0点に終わった。
得点「ゼロ」という屈辱的な形で大会を去ったレイガン。試合で見せた独創的なダンス動画がインターネット上で拡散されると、世界的に話題を呼んだ。
レイガンのパフォーマンスをめぐり、SNSでは賛否が分かれた。
パフォーマンスの質を問う声が上がる一方で、独創的なダンスを称える声もあった。いずれにせよ、レイガンは世界的なプレイヤーとなった。
「News.com.au」によると、レイガンは大会後、自身が「ブレイク」することを予想していたという。同メディアは「レイガン、パリ五輪前にメディアの『熱狂』を予測」とのタイトルで記事を公開した。
レイガンは地元オーストラリアの大学で講師を務めており、大会前に「オーストラリアのブレイキンシーンとオリンピック:スポーツ化の可能性と政治」と題した論文を執筆したという。
「レイガンはある意味で正しかった」
論文は18枚に及び、その中で「オリンピックでブレイキンがデビューすれば、オーストラリアでメディアの熱狂が巻き起こるだろう」と予想していたという。
記事によると、大会前のインタビューでレイガンは「オーストラリアではブレイクダンスがちょっとしたジョークだと思われていた」とし、次のような見解を示したという。
「私たちは、まったく新しい世代の人たちにブレイクダンスの楽しさを教えている。これは私たちにとってとてもエキサイティングなことで、この文化、ダンス、スポーツを分かち合いたいのです」
レイガンのコメントを紹介した上で、メディアの「熱狂」について次のような見解を示した。
「レイガンは、ある意味で正しかった」とし、「オーストラリアはまたひとつ、世界的なスポーツのアイコンになったが、それは私たちが期待していたような形ではなかった」と辛らつに評した。
ブレイキンはパリ五輪から採用され、新競技として大きな注目を集めた。複数の地元メディアによると、パリ五輪で一躍時の人となったレイガンに、地元テレビ局が熱視線を送っているという。