広島が敵地・東京ドームで2024年8月20日に行われた2位・巨人との首位攻防戦初戦を8-3で快勝。2ゲーム差に広げた。
好投手・山崎伊織との対戦で投手戦が予想されたが、打線が4回までに7得点と打線が爆発。末包昇大が自己最多タイの1試合5打点の活躍が光ったが、鉄壁の守備陣も見逃せない。
矢野雅哉、菊池涼介との守備力抜群の二遊間コンビ
勝負のポイントになった局面がある。
4点リードの7回2死二塁で門脇誠の打球は三遊間へ。遊撃・矢野雅哉がワンバウンドした打球を素手で捕球すると、一塁に送球しても判断しても間に合わないと判断して素早く三塁へ送球。二塁走者・大城卓三の進塁を阻止した。
タッチアウト後に勢い余った矢野が三塁審判に激突し、三塁・小園海斗の体の上に乗る形で転倒したが、小園、矢野にケガはなかった。
「あの場面で一、三塁にピンチが広がってその後に点差が縮まっていたら展開が分からなくなっていた。矢野はこれまでも好守でチームを幾度も救っています。菊池涼介との二遊間は12球団で最も守備力の高いコンビでしょう。本職が遊撃の小園は不慣れな三塁を守って失策が増えた時期があったが、試合を重ねることで慣れてきて球際に強くなっている。外野も秋山翔吾、野間峻祥、末包昇大が強固です。ヒットだと思った打球をアウトにされると相手はダメージが大きい。広島は268失点とリーグで最も少ない。優勝に一番近い球団であることは間違いないでしょう」(スポーツ紙記者)
50失策はリーグ2位の少なさ。リーグトップの巨人の39失策より多いが、広島の場合は個々の選手の守備範囲が広いために、追いついた球をはじいて失策と記録されるケースが少なくない。
鉄壁の守備陣でリーグ優勝まで突っ走るか。(中町顕吾)