指定難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」で闘病中の声優・津久井教生さんが2024年8月18日、「呼吸機能が低下して来ているのがはっきりと自覚出来る有り様です」などと病状をブログで明かした。
津久井さんはNHK Eテレの番組キャラクター「ニャンちゅう」の初代声優を務めたことで知られる。19年にALSと診断されたことを公表し、23年にニャンちゅう役を降板した。
「7月まで本当にキツイ体調でした」
ALSとは、全身の筋肉が衰え、次第に運動や呼吸が困難になる病気だ。難病情報センターの公式サイトによると、2020年度で全国に1万人を超える患者がおり、その数は増加傾向にあるという。
津久井さんはブログで、「相変わらず ALS(筋委縮性側索硬化症)は 手強い難病だと思います」と切り出すと、「今年に入っても進行のスピードは衰えず とうとうご自慢の割りばし入力にも影響が出る始末...」と近況を明かした。「割りばし入力」とは、割り箸を口にくわえて、パソコンの入力作業を行う方法だ。
さらに、「呼吸機能が低下して来ているのが はっきりと自覚出来る有り様です」とも続ける。自発呼吸が難しくなったことで、パソコンに向かう時間が徐々に短くなったといい、「7月まで本当にキツイ体調でした」と振り返った。
「自発呼吸にこだわらずに呼吸器に頼る事を増やしていく」
そこで、津久井さんは「自発呼吸にこだわらずに呼吸器に頼る事を増やしていく事」を決めたという。「呼吸器を外して頑張るのではなく 呼吸器をつけたまま どれだけ色々な事が出来るのか チャレンジすることにしたのです」とすでに新たな試みを始めている。
呼吸器をつけたままの生活については、「呼吸器をつけた状態でベッドに そこそこの角度をつけて その姿勢で呼吸を安定させて それに慣れて来たら パソコンを設置して角度を合わせていきます そこに視線入力の装置をセットして それを使えるように 練習していくと言う事です」と説明する。
練習の成果は出始めているといい、新しい生活は「パソコンの前に居て すぐに苦しくなっていたのに 今は良い感じで座り始めています」と自身にとっても快適な様子。「パソコンの前に居られる嬉しさを 噛み締めています」と喜びをあらわにしつつ、「もちろん やり過ぎ注意です(笑)」と締めくくった。