南海トラフ巨大地震の備えに...会社の事業継続計画は大丈夫? 被害想定地域で準備ナシが多すぎ危機

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「これまでも何とかなった」甘い考えの企業が多すぎ

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった帝国データバンク情報統括部の窪田剛士(くぼた・つよし)さんに話を聞いた。

――高知県は、昭和南海地震(1946年)で10メートル以上の津波が押し寄せ、700人近い死者・行方不明者を出しました。

南海トラフではすべての沿岸市町村で10メートル以上の津波が想定されており、特に土佐清水市と黒潮町は全国最大の34メートルの津波が予想されています。

だから、高知県のBCP策定率が全国一高いことはわかりますが、他の府県の沿岸部でも最大15~30メートルの津波が想定されている地域があります。それなのに、企業の間でBCP策定率が低いところが多いのはなぜでしょうか。

窪田剛士さん 特に中小企業の間で、これまでの災害でも「何とかやってきた」という意識が強い会社が多いからだと思います。

なかでも九州地方の策定率が低いことが目立ちます。九州は、台風の水害は多いですが、2016年に熊本地震が起こったものの比較的大地震が少ない地域です。

従業員が5~10人程度の小規模な会社では、「電話1本で何とかしてきた」「まあ、何とかなるだろう」という気持ちが強く、改めてBCPにまで頭が回らないのが現状です。また、小規模な会社では、BCPに人員と時間を割く余裕はありません。
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