紛争地域出身の選手は道具がそろわずハンデ背負うことも
行きたい場所に、「アンパンマンミュージアム」と「特攻資料館」の2か所を挙げた早田選手。「特攻資料館」は、第二次世界大戦末期の沖縄戦で特攻隊として出撃した陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料を展示した知覧特攻平和会館(鹿児島県南九州市)のことだ。
早田選手は、過去に出演したテレビ番組でも戦争や平和への思いを口にしていた。 かつて放送されていた教養バラエティ番組「教えてもらう前と後」(MBS、TBS系)の17年12月12日放送回に出演した早田選手は、ジャーナリストの池上彰さんに「なぜ戦争は終わらないのでしょうか?」と質問した。
当時すでに卓球選手として活躍していた早田選手は、世界中を遠征し試合に出場していたことから、戦争や紛争地域出身の選手について道具がそろわずハンデを背負っていることが多いと感じ、戦争がなくならない現状に疑問を覚えたという。
池上さんも、まさかの質問に「本当に究極の問題で、簡単に答えることができない」と驚いた様子だった。
再び戦争や平和への思いを口にした早田選手に、SNSでは「寝そべってTV観てたけど、思わず居住まいを正しましたわ。早田ひな選手素晴らしいな」「世界のあちこちで戦争や紛争が起きている時にこの女性の目の向け方見方は立派。良かった。人に配慮がきくやさしい人なんだろう」など、考えさせられたとする声が相次いだ。
作家・ジャーナリストの門田隆将さんは、「故やなせたかし氏も、知覧の亡き特攻兵たちも、きっと驚き、そして喜んでいるだろう。有難う、早田さん」とつづった。
タレントのフィフィさんは「おそらく日本では、この発言がニュースになるほど、戦争に関する歴史資料に行きたいと著名人が公言すること自体が憚られるのでしょう」と指摘している。