大手キャリアの情報より、ユーザーの体感・経験を大事に
――なるほど。しかし、Opensignalのような世界レベルの膨大なデータを分析・比較する方法と違って、外出時のさまざまなシーンでの通信品質の比較は難しかったのではないでしょうか。
よくさまざまなシーンやサービスをグラフにし、大手4キャリアを比較したと感心しますが、その際の工夫や留意点は何ですか。
担当者 今回、ユーザー自身が経験した、直近半年の外出時の通信のつながりを聞いています。今あるスマホのつながりやすさの情報は、通信キャリアが発信するテクニカルな情報がほとんどです。通信キャリアやネットワークに関わる人にとっては共感できますが、ユーザー自身の経験や体感は別物と考えます。
そこで、ユーザーに「実際につながりやすかったか、どうか」という体験を5段階のアンケートで聞き、その結果をグラフに可視化しました。
具体的には「電車やバスなど公共交通機関での移動」「繁華街」「主要都市のターミナル駅(東京、名古屋、大阪など)」「エレベーターや地下駐車場などの建物の中」「展示即売会・物産販売会などのイベント会場」「スポーツ観戦(東京ドームなど大きな規模会場)「お花見や花火大会」「コンサートやライブ会場」という8つの利用シーンと、全体的にみたつながりやすさで聴取しています。