パリ五輪バドミントン女子シングルスで金メダルを獲得した韓国代表アン・セヨン(22)の「爆弾発言」が、韓国で波紋を広げている。複数の地元メディアが2024年8月5日に報じた。
地元メディアはアンの発言を「爆弾発言」と報道
世界選手権優勝の実績を持つアンは、今大会安定した力を発揮。トーナメントを順調に勝ち進み、決勝で何氷嬌(中国)をゲームカウント2-0(21-13、21-16)で下し、金メダルを獲得した。
21年東京五輪では準々決勝で敗れ、メダルを逃したアン。韓国代表のエースとして臨んだ今大会で、初の五輪メダルを手にした。
悲願を達成したアンだが、競技以外のことが韓国で波紋を広げている。
話題となっているのは、試合後のアンの発言だ。
地元メディアによると、アンは試合後、記者が選手にインタビューすることができるミックスゾーンで、韓国バドミントン協会を痛烈に批判。さらに、メダリストらによる公式会見の席でも協会を批判したという。
各メディアはアンの発言を「爆弾発言」と報道した。
「私の怪我は思ったより深刻だった」
スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(ウェブ版)によると、アンは報道陣に対して「私の怪我は思ったより深刻だった。しかし、それを安易に考えた代表チームに失望した。その瞬間を忘れることができない」と、協会に対する恨み節をさく裂させたという。
さらに、こう続けたという。
「最初に誤診を受けた瞬間からずっと我慢しながら試合をしたが、昨年末に再検診してみると、かなり悪かった。それでも耐え忍び、トレーナーの先生が助けてくれたおかげでここまで来ることができた」
アンは23年9月に中国・杭州で開催されたアジア大会で右ひざを負傷。症状は深刻で、当時、パリ五輪まで完治の見込みがないとの診断が下されたという。膝の痛みに耐えながら金メダルを獲得したことで、アンはこのときの診断を「誤診」と表現したようだ。
韓国バドミントンの第一人者の使命感からか、アンは協会の体質にも言及。
「協会はすべてを阻止していると思う。自由という名目で放任している。バドミントンは大きく発展できるのに、金メダルを1つしか獲得できなかったという事実を省みるべきだ」
韓国バドミントン協会はアンの発言をどう受け止めるのか。今後に注目が集まる。