パリ五輪競泳男子100メートル背泳ぎで金メダルを獲得したトマス・チェッコン(イタリア)が、選手村の劣悪環境に不満を爆発させている。複数の海外メディアが2024年8月4日に報じた。
「多くのアスリートが引っ越している」
パリ大会の選手村に関して、選手たちから食事やベッド、シャトルバスなどの不満を訴える声が多発している。
チェッコンもそのひとりで、選手村内に与えられた自室に、エアコンがないことに不満をぶちまけたという。
スペインメディア「LAVANGUARDIA」(ウェブ版)によると、チェッコンは「ビレッジにはエアコンがなく、暑くて、食事はまずい。このために多くのアスリートが引っ越している」とストレートに批判し、こう続けたという。
「これは言い訳ではない。おそらく選手以外は誰もしらないだろう。私たちは皆、同じ状況で生活し、同じ状況に置かれている。多くの人が知らないことで、それを伝えるのはフェアなことだ」
「夜も昼も、騒音と暑さで眠れないんだ」
選手村の環境についての不満は止まらない。
満足に睡眠が取れないことで体に疲労が蓄積したことを明かし、「夜も昼も、騒音と暑さで眠れないんだ。ビレッジにはエアコンもないし、おいしい食べ物もないし、食事にも問題がある」と食生活での不満も口にした。
LAVANGUARDIAによると、チェッコンが選手村の環境を非難した後、SNSでチェッコンが公園で昼寝をしている写真が投稿されたという。
同メディアは、チェッコンが公園の芝生の上にタオルを敷いて寝ている写真を添付し、「オリンピックチャンピオンのトマス・チェッコンがパリの公園で眠っているようだ」「チェッコンは数日前にオリンピック選手村の劣悪な環境について激しく不満を漏らしていた」などと報じた。
記事によると、写真はサウジアラビア代表選手がSNSに投稿したものだという。
公園が選手村内なのか、それともパリ市内にあるものなのかは不明だというが、「屋外に避難して休まなければならなかったのは驚くべきことだ」と指摘した。
チェッコンは7月27日に行われた男子400メートルリレーで銅メダルを獲得。29日の男子100メートル背泳ぎ決勝では金メダルに輝き、今大会2つ目のメダル獲得となった。