国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・デュビ五輪統括部長が2024年8月3日の取材で、日本でのオリンピック開催について「近い将来、また冬季大会などの開催地になるだろう」と発言した、との報道に注目が集まっている。
「ムーブメントはまだ去っていない」のか?
複数メディアの報道によると、デュビ五輪統括部長は日本オリンピック委員会(JOC)が開いた日本メディアとの懇談会で「日本が開催を検討するかは分からないが」としたうえで、「近い将来、また冬季大会などの開催地になるだろう」などと発言したという。
デュビ氏は、東京五輪の開催時に起こった汚職問題や談合事件などを理由として国民の支持が失われている状況について理解しているとしつつ、日本国内でのパリ五輪の視聴率の高さに触れ「ムーブメントはまだ去っていない」と前向きな姿勢を示した、としている。
だが、SNSでの反応は芳しくない。今回のパリ五輪では、柔道やサッカーなどで「疑惑の判定」があったとする声が相次いでいる。
たとえば、柔道男子60キロ級準々決勝では、日本代表の永山竜樹選手とスペインのフランシスコ・ガルリゴス選手との一戦に「不可解判定」が。ガルリゴス選手は主審から「待て」がかかった後も約6秒間にわたって寝技を続行。永山選手は失神状態となり、一本を取られ負けとなった。
柔道男子90キロ級決勝では、日本代表の村尾三四郎選手が、東京五輪金メダリストのジョージア代表、ラシャ・ベカウリ選手に敗れ、銀メダルとなった。村尾選手が内股を仕掛け、ベカウリ選手は尻もちをついたが、ポイントなしという判定に。逆に、残り5秒に技ありを奪われ村尾選手は一本負けを喫した。
柔道では団体戦でも、阿部一二三選手が1階級上の男子73キロ級銀メダリストのジョアン=バンジャマン・ガバ選手に対し、終始攻めの柔道を見せるも、指導を受けることなく敗戦した。代表戦の階級カテゴリーを決めるためのデジタル・ルーレットによる抽選にも、疑問の声があがっていた。
こうした影響からか、今大会で取り沙汰されている不透明なルールなどの問題ともあいまって、SNSでは五輪大会を望まないとする投稿が相次いでいる。
「疑惑の判定ばかりのオリンピックを日本で??? 断る!!」
「IOC五輪統括部長 何言ってんの? 今回の疑惑判定のあれこれのすぐ後に言う??」
「フランス開催中でイカサマ、インチキ等話題になってるタイミングでこの発言は批判や反対されるだろうけどね」