パリ五輪で選手への誹謗中傷が問題になるなか、2024年8月1日放送のニュース番組「news zero」(日本テレビ系)で、藤井貴彦アナウンサーが呼びかけた言葉に賛同の声が寄せられている。
元空手日本代表・清水希容さんも警鐘
国際オリンピック委員会(IOC)は1日、AIを使ったSNS監視システムを活用し、37以上の言語で関係者への誹謗中傷と思われる投稿をリアルタイムで検出するとXで発表した。
番組ではこの問題に触れ、柔道日本代表の永山竜樹選手が、相手選手への誹謗中傷を控えてほしいと呼びかけるX投稿などを紹介。永山選手がフランス代表のフランシスコ・ガルリゴス選手と対戦した男子60キロ級の準々決勝では、「誤審疑惑」があったとして波紋を広げていた。
元空手日本代表で、自身も五輪出場経験のある木曜日パートナーの清水希容さんは、「コメントで深く傷ついて立ち直れていない選手も見たことがありますし、誹謗中傷は選手だけでなくて家族であったり、その周りの人たちにも影響が及ぶということを想像してほしい」とコメントした。
「正当な批判ならば、そこには必ず提案や生産性が伴います」
藤井アナは「私たちは自分の気持ちを整いきれないときに、むき出しの言葉を投げつける傾向があります。自分の不快感を誰かに押しつけていないか、SNSに投稿する前に立ち止まりたいものです。投稿された意見が正当な批判ならば、そこには必ず提案や生産性が伴います」と持論を述べた。
続けて、「人生をかけて努力してきた人に、指先だけで作った言葉のポイ捨てをすべきではありません」と呼びかけた。
この藤井アナの言葉に、「藤井アナのコメントが心に刺さった」「言葉がセンスありすぎて震えた...」「たしかにそう。簡単にできるからこそ感情のおもむくままの安易な発信はひかえたい」といった声が寄せられている。
選手への誹謗中傷をめぐっては、日本オリンピック委員会(JOC)も1日、「誹謗中傷などを拡散することなく、SNS等での投稿に際しては、マナーを守っていただきますよう改めてお願い申し上げます」と声明を発表。過度な内容に対しては法的措置も検討するとしている。