柔道で続出する「不可解判定」、24年前にもあった「世紀の大誤審」 シドニーの夜に消えた金メダル

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篠原が内また透かし決めるも、ポイントはドイエに

   シドニー大会の柔道男子は、篠原の試合前に、60キロ級の野村忠宏、81キロ級の瀧本誠、100キロ級の井上康生の3人がすでに金メダルを獲得。男子のトリを務める篠原にも金メダルが期待された。

   対するドイエは、世界トップクラスの選手で、92年バルセロナ五輪95キロ超級で銅メダル、96年アトランタ五輪では同級で金メダルを獲得。国際大会でのキャリアは篠原を上回るものがあった。

   日本柔道の威信がかかった一戦は、篠原が一本勝ちしたかに思われた。

   試合開始から1分半が過ぎたところで、篠原は内股をしかけてきたドイエに、返し技の「内股透かし」を決めた。

   ドイエは背中から畳に崩れ落ち、篠原の一般勝ちかと思われたが、審判はドイエの有効と判定した。終了直後に日本代表の山下泰裕監督が必死に抗議するも受け入れられず、判定が覆ることはなかった。

   篠原が決めた「内股透かし」は高度な技として知られ、当時の審判はこれを見抜くことができなかったとみられる。

   当時のメディアは「世紀の大誤審」として、この試合を報じた。

   当の篠原は試合後、審判の判定について一切、不満を口にすることなく潔く敗戦を受け入れたという。

   篠原がつかみかけた金メダルは、シドニーの夜に幻となって消えた。

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