パリ五輪柔道女子57キロ級金メダリストの出口クリスタ(カナダ)のインスタグラムに、韓国語で「一部の韓国人の悪態は無視して」などのコメントが投稿された。
出口は2024年7月28日に行われた57キロ決勝で、韓国代表のホ・ミミに延長戦の末、3つ目の指導を受けたことによる反則勝ちで金メダルを獲得した。
韓国メディア「なぜ出口に指導を与えないのか」
試合は互いに決め手を欠き、ゴールデンスコアに突入。出口が2つ目の指導を受け、すでに指導を2つ受けていたホとともに両者、後がなくなった。
その後、積極的に攻めたホだったが、投げる気のない偽装的な攻撃とみなされ3つ目の指導。これで出口の金メダルが決まった。
この試合の結果について、複数の韓国メディアが、ホの「反則負け」を不当し、怒りを示した。
「スターニュース」(ウェブ版)は「ホの不当な反則負け 柔道判定論争」と報じ、「スポーツ韓国」(ウェブ版)は、韓国放送局SBSで解説を務めた元五輪メダリストのチョ・グハム氏の話とし、「なぜ出口に指導を与えないのか」「なぜ積極的に攻撃したホ・ミミにしか指導を与えなかったのか」と伝えた。
「韓国人としてコメントテロを受けたことを本当に申し訳ありません」
韓国国内でこのような報道がなされていることもあり、出口のインスタグラムには一部、韓国語で出口を中傷するようなコメントもみられる。
これらの投稿に対し、韓国人とみられるファンから韓国語で「韓国人として、(出口が)コメントテロを受けたことを本当に申し訳ありません」と謝罪のコメントが投稿され、コメントは次のように続いた。
「あなたは素晴らしい防御と判断で試合をコントロールしました。柔道は倒すだけで勝てる単純なゲームではありません。一般人にとって柔道のルールは非常に難しいものです。あなたを罵倒する人はその事実を知らないから間違いを犯すのです。お詫び申し上げます。一部の韓国人の悪態を気にしないで、あなたの勝利を心ゆくまで楽しんでください。心からおめでとうございます。幸せな時間をお過ごしください」
今大会、柔道では審判の判定をめぐる問題が続出している。男子60キロ級準々決勝では「不可解な判定」で永山竜樹(28)が敗退したことを受け、対戦相手のスペイン代表選手のSNSに誹謗中傷コメントが殺到する事態に発展した。