かつては青年団のボランティア、今は外部業者に委託
J‐CASTニュースBiz編集部は調査を行なった帝国データバンク情報統括部の飯島大介さんに話を聞いた。
――なぜ、これほど花火大会の有料化が進んでいるのでしょうか。
飯島大介さん タダではやっていけなくなったことが大きいです。
――なるほど。どういった事情があるのでしょうか。
飯島大介さん 昔は、地元の青年団、青年会議所の若い人たちが大勢ボランティアで参加し、警備や会場の設営、大会が終わったあとの掃除、片づけまでしていました。
地元企業も協賛金を寄付していました。今は少子化が進んで青年団がなくなっているところが多いし、企業も寄付金を出す余裕がありません。
会場の設営や警備、仮設トイレの設置、後片づけなどは業者に頼むほかありません。莫大な人件費がかかります。特に、警備員の時給はコロナ前の2019年に比べて1.2倍に上がっています。また、観客が増えていますから、安全対策のために警備員の数を増やさざるをえません。
しかも、7~9月は各地で花火大会以外の祭りも集中する時期ですから、どこも人手不足で莫大な人件費の予算がかかります。