女子小学生に「首から水筒をかけたら危ないぞ」→防犯メールで警告 「いい人では?」の疑問に福岡県警が答えた

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   「首から水筒をかけたら危ないぞ」――。福岡県糸田町内で小学生女子が男性からこう声をかけられる事案が2024年7月16日に発生し、田川警察署が防犯メールで注意喚起した。地元紙の西日本新聞がこの事案を報じると、SNSで拡散され、男性の発言だけを見るともっともだとして「注意してくれたいい人なのでは」といった声も上がった。子どもが首から水筒をかける行為は、消費者庁もウェブサイトで注意を呼びかけている。

   なぜこの事案が防犯メールで注意喚起されたのか。J-CASTニュースは福岡県警に事案の詳細を取材した。

  • 福岡県警のパトカー
    福岡県警のパトカー
  • 防犯メールの内容(ふっけい安心メールバックナンバーより)
    防犯メールの内容(ふっけい安心メールバックナンバーより)
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  • 防犯メールの内容(ふっけい安心メールバックナンバーより)

首から水筒をかけた状態で転ぶと内臓損傷のリスクもあるが...

   消費者庁のウェブサイトによると、首から水筒をかけた状態で転ぶと、水筒が腹部に当たり内臓損傷が起こる危険性があるという。子どもは転倒しやすく、転倒した際に反射的に手をつく動作を取りにくい。さらにお腹周りの筋肉が弱いことなどから、内臓損傷が起こりやすいとされているためだ。ほかにも、ひもが腕や首に絡まる、遊具などに引っかかること可能性も指摘している。

   福岡県警のメール配信システム「ふっけい安心メール」を通じて配信されたのは、

「7月16日午前11時40分ころ、 田川郡糸田町の路上で、 小学生女児らが見知らぬ男から『首から水筒をかけたら危ないぞ』 などと声をかけられる事案が発生しました。 男は、 年齢70歳位、身長170センチメートル位のやせ型で、 茶色Tシャツ、 白色長ズボンを着用していました」

という内容。注意事項として

「こわいと思ったら大声を出す」
「防犯ブザーを使って周りに知らせる。 すぐに110番通報するなど、日頃からお子さんと話し合っておきましょう」

のふたつを呼びかけている。

   福岡県警生活安全総務課の担当者は、実際には、男性は女子小学生らに「首から水筒をかけたら危ないぞ」との声をかけた後も、しつこく話しかけたのだと説明した。さらに、防犯メールには記載されなかったが、男性は閉じた状態の傘を持っており、そこには大量のお菓子がはみ出るほど詰め込まれていたという。

福岡県警としては「不審者」と判断

   女子小学生らは何かをされる危険性を感じ、隙を見て逃げたという。

   しかし、女子小学生らは男性が何を言っているかわからず、言葉として覚えていたのが「首から水筒をかけたら危ないぞ」との発言だったこと、メールの文字数制限などもあり、防犯メールに記載されたのがこの言葉になったと担当者は話す。

「この言葉だけ見るとそこまでおかしくないかもしれないなという認識を与えてしまったかもしれませんが、状況を伺って不審者だろうということで、警察としてはメールを配信した次第です」

   防犯メールについては、県警独自の基準を設け、通報された中から注意喚起が必要だと判断した犯罪の発生情報や防犯情報、事件の解決情報などを、希望する人に配信していると担当者は説明した。全国共通の基準はない。

   今回の場合、性犯罪に発展する可能性のある前兆事案としてメール配信した説明している。

   「例えば、(子どもたちが)悪いことをしてご近所の方が注意したから配信する、というようなことはありません」と話した。

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