大学受験の大手予備校「河合塾」が2024年4月から全校舎で、板書の際に「赤・蛍光赤チョークは使用不可」にしていたことが分かった。広報担当者がJ-CASTニュースの取材に明らかにした。
色の見え方が異なる「色覚多様性(特性)」に配慮した取り組みだとXで賞賛を集めるなか、取り組みに至るまでの詳しい経緯を聞いた。
「友人が苦労してたの知ってるから」賞賛相次ぐ
河合塾の取り組みは7月下旬、色覚特性が散見される状況に配慮したものとして講師がXで紹介。注目を集めていた。
色覚特性は、色の認識に関わる視細胞の違いで生じるとされる。例えば「2型2色覚」に分類される人は緑色を感じる細胞がなく、赤と緑を見分けにくい。まさに、深緑色の黒板に赤チョークが使用されるような場合は困ってしまう。
投稿は拡散され、「学習指導の現場でこうした具体的な取り組みがなされているの、とてもいいですね!」「素晴らしい。中高の黒板とかマジ見づらかった」「友人が苦労してたの知ってるから、とても良いことだと思う」「考えてもらえるのは嬉しいです」などと賞賛を集めている。
取り組みの内容について、学校法人河合塾(愛知県名古屋市)の経営戦略推進室 広報センターの担当者は、23日、J-CASTニュースの取材に「2024年4月から全校舎において赤・蛍光赤チョークは使用不可としています」と答えた。