「職員がパトロールし、不適切な行為を見つけると指導している」
奈良公園一帯を所管する奈良署は7月22日、J-CASTニュースの取材に対し、シカへの暴力について通報や出動はなく、動画も把握していないと答えた。
過去には、車への体当たりに腹が立ったとして、オノでシカを切り付けて死なせた容疑者が、文化財保護法違反の疑いで21年3月に奈良県警に逮捕されている。
シカの保護活動をしている「奈良の鹿愛護会」(奈良市)は22日、取材に対し、暴力行為について特に連絡は来ておらず、スタッフが現場には行っていないと説明した。ただ、動画のことを知らせるメールなどが来ているとし、県の奈良公園室に情報提供したことを明らかにした。
シカへの暴力行為について、県の奈良公園室は同日、連携している関係団体から連絡が来て、情報を共有しているとしたうえで、「不適切な行為には間違いなく、よろしくないことだと思います」と取材に答えた。
公園事務所の職員が公園一帯をパトロールしており、不適切な行為を見つけると指導しているという。また、不用意にシカに近づいたり、シカせんべい以外のエサを与えたりするのは止めるよう、看板を40か所に立てて注意を促していると説明した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)