プロボクシングの世界5階級制覇ノニト・ドネア(フィリピン、41)が、世界4階級制覇ローマン・ゴンザレス(ニカラグア、37)との対戦を熱望した。米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(WEB版)が2024年7月21日に報じた。
「うまくいけば、実現できる試合になるだろう」
記事によると、ドネアは「ボクシングシーン」の取材に対し、ゴンザレス戦について「うまくいけば、実現できる試合になるだろう」と語ったという。
ドネアはフライ級、スーパーフライ級、バンタム級、スーパーバンタム級、フェザー級の5階級を制覇したフィリピンのレジェンド。アジア人として初めて主要4団体(WBA・WBC・IBF・WBO)全てで世界王者になった選手だ。
バンタム級時代に井上尚弥(大橋、31)と2度、拳を交えており、初戦は判定負けを喫し、第2戦目は2回TKO負けだった。
一方のゴンザレスは「ロマゴン」の愛称で日本のボクシングファンの間で広く知られている。
軽量級ではずば抜けた強打を誇るゴンザレスは、ミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級の4階級を制し名王者。現在、世界5階級目となるバンタム級王座獲得を目指しており、7月13日にノンタイトル戦で勝利を飾った。
ドネア、ゴンザレスともに世界的なボクサーで、数多くの世界戦を経験している。
戦績はドネアが42勝(28KO)8敗。ゴンザレスが52勝(42KO)4敗となっている。
ドネア「僕は自分の能力を信じている」
「ボクシングシーン」によると、ドネアは試合が実現すれば、どの階級でも構わないとしている。ゴンザレスは今後バンタム級で戦う見通しだが、ドネアは「彼がそれでいいなら、私はそれでいい」とし、「そうでないなら、彼が納得するような体重を作る」と語ったという。
そして、同じベテランのゴンザレスとの1戦について、次のように持論を展開した
「これは楽しい試合だ。これが僕のすべてだ。僕たちは同い年か、あるいは僕の方が少し年上かもしれないけど、結局のところ、僕たちは長年にわたって自分の仕事をし、能力を発揮してきた。僕ら2人には何のアドバンテージもないものだと思う。本当に素晴らしい試合になると思う。僕は自分の能力を信じているし、彼もそうだ。だから、この試合は実現すべき試合であり、エキサイティングな試合になると言っているんだ」
ドネアは23年7月のアレハンドロ・サンティアゴ戦(WBC世界バンタム級王座決定戦=判定負け)以来、リングから遠ざかっており、今後の動向に注目が集まっている。