将来のキャリア、何も考えない日本人多すぎ! 日米比較で判明「会社と上司は何もしてくれない...人生の可能性に目を」/リクルート・近藤裕さん

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まずは同僚・家族・友人に、自分のキャリアについて相談しよう

――今回の調査で特に強調しておきたいことがありますか。

近藤裕さん 日本のキャリア自律が進んでいない問題は、働く個人のせいだけではありません。構造的に今までキャリアを考える機会が持ちづらかったのです。ビジネスと同様に労働市場も大きな変化を迎えつつあるなか、企業と働く個人も変わらざるをえない状況になっています。

「人的資本経営」という言葉がでてきていますが、企業は人材を経営上の最も重要な資本ととらえ、すべての人的資本を活かすあり方を模索しているはずです。キャリアを主体的に考えてもらうような機会をつくったり、制度を導入したりするということは、実は人的資本を生かす文脈でも重要です。

「社内外から選ばれる企業」にならないと生き残れません。「主体的に考える」ことが促進されること、他部署や社外との交流により、「社内外のネットワーク」が活性化していることが、従業員エンゲージメントを高める効果があるという調査結果もあります。

また、個人が自律的にキャリアについて考えることがますます重要になってきます。まずは同僚・家族・友人など、キャリアについて考えるときには、自分だけではなく第三者に相談してみていただけたらと思います。個人が生き生きと働ける、それが結果として日本の生産性向上にもつながると思っています。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)



【プロフィール】
近藤 裕(こんどう・ひろし)

『リクルートエージェント』の事業運営を担うHRエージェントDivisionのVice President(事業責任者)。
金融機関を経て大学院で労働経済学を学び、2005年、株式会社リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。2010年からリクルーティングアドバイザー(法人営業)部門でマネジャーを務めた後、2017年からは事業企画の部長としてIT活用による事業進化を推進。2020年、旧リクルートキャリアのエージェント事業執行役員に就任。2021年の会社統合をきっかけにSaaS事業の立ち上げに携わる。2023年より現職。

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