将来のキャリア、何も考えない日本人多すぎ! 日米比較で判明「会社と上司は何もしてくれない...人生の可能性に目を」/リクルート・近藤裕さん

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会社に任せず、自分から「キャリアの棚卸し」を

――【図表2】の将来のキャリアに対して取り組んでいることの日米比較では、「キャリアプランの明確化」や「ネットワークのつながりを築く」で大きな差がでています。この2つに大差が出た理由は何でしょうか。

近藤裕さん 日本では、会社の内でも外でも、「キャリアについて考える」機会がなかったり、「キャリア相談」できる環境が整っていなかったりすると感じています。

就職や転職を希望される人をサポートするキャリアアドバイザーが、求職者の方々と日々面談をしていますが、転職に関する具体的なアドバイスをする前に、その方のご興味やどんな強みや経験をお持ちなのか、まずは、その対話から始めさせていただくことがほとんどです。

こうした「キャリアの棚卸し」の機会は、最近、年齢を問わず求めていらっしゃる方が増えていると感じています。

――自分のキャリアについて会社に任せず、もっと真剣に考えようということですね。

ところで、【図表3】のキャリアデザインに関する教育・研修の日米差も非常に興味深いです。まず、学生時代に受講したことがない人が、特に日本のミドル層で多いのはどういうわけでしょうか。やはり、新卒一括採用&終身雇用によって企業が教育するという機会が多くなかったのでしょうか。

近藤裕さん これも、日米の雇用慣行の違いが背景にあると考えています。

日本は終身雇用によってキャリアは会社に委ねる、特にミドル世代の方が就職をした時代ではその考えが社会一般的なことだったため、会社の中でのOJT(職場内訓練)を中心とした教育・研修が中心だったのではないかと考えています。

現在は、キャリアを幅広くとらえる考え方になってきており、少しずつ、キャリアガイダンスを大学でも実施するようになってきています。そのため、20代、30代の方の中には、学生時代に受講したことがある人が多いと考えられます。

ただし、社会人になってからは、20代~ミドル世代まで機会がない方が多いという結果なので、今後の課題ではないかと考えています。
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