将来のキャリア、何も考えない日本人多すぎ! 日米比較で判明「会社と上司は何もしてくれない...人生の可能性に目を」/リクルート・近藤裕さん

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   自分の将来のキャリアについて、あなたは自律的に考えているだろうか。

   日本と米国のビジネスパーソンの間で、驚くほど大きな差があることが、リクルートが2024年7月4日に発表した「個人のキャリアに関する日米比較 ミドル世代の状況とキャリア自律の効果」で明らかになった。

   調査で浮かび上がったのは、主体的に自分のキャリアを考えようとしない日本人の姿だ。いったい、どうすれば、生き生きと自分のキャリアをみがけるか。リクルートの近藤裕さん聞いた。

  • スキルを磨いてキャリア計画を立てよう
    スキルを磨いてキャリア計画を立てよう
  • (図表1)将来のキャリアに対して取り組んでいることがない人の割合(リクルート作成)
    (図表1)将来のキャリアに対して取り組んでいることがない人の割合(リクルート作成)
  • (図表2)将来のキャリアに対して取り組んでいること(リクルート作成)
    (図表2)将来のキャリアに対して取り組んでいること(リクルート作成)
  • (図表3)これまでキャリアデザインに関する教育・研修等を受講したことがあるか(リクルート作成)
    (図表3)これまでキャリアデザインに関する教育・研修等を受講したことがあるか(リクルート作成)
  • (図表4)上司は、仕事やキャリアのアドバイスをしてくれるか(リクルート作成)
    (図表4)上司は、仕事やキャリアのアドバイスをしてくれるか(リクルート作成)
  • 近藤裕さん(本人提供)
    近藤裕さん(本人提供)
  • スキルを磨いてキャリア計画を立てよう
  • (図表1)将来のキャリアに対して取り組んでいることがない人の割合(リクルート作成)
  • (図表2)将来のキャリアに対して取り組んでいること(リクルート作成)
  • (図表3)これまでキャリアデザインに関する教育・研修等を受講したことがあるか(リクルート作成)
  • (図表4)上司は、仕事やキャリアのアドバイスをしてくれるか(リクルート作成)
  • 近藤裕さん(本人提供)

日本のミドルの半数が、キャリアに何も取り組んでいない

   リクルートの調査は、リクルート・Indeed「グローバル転職実態調査2023」のデータを用いて追加の分析を行なった。2023年10月から11月にかけて、米国と日本で同数の1248人ずつのフルタイム勤務者(直近で転職を経験し、これまでに務めた企業数が2社以上)を対象に比較調査を行なった。

   まず、キャリアに対する取り組みを日米比較するために、「将来のキャリアに対して取り組んでいること」を聞くと、全体的に日米で差が大きい結果となった。

   特に目立ったのが「将来のキャリアに対して取り組んでいることがない」人の割合だ。

   日本のミドル世代(40歳~59歳)は47.1%の人が取り組んでいることがない。その一方で、米国のミドル世代では8.5%しかおらず、差は約38ポイントも開いている。これは、若い世代(20歳~39歳)も同様で、その差は38ポイントも広がっている【図表1】。

   具体的な取り組みで差が大きかったものは、「キャリアプランの明確化と目標設定」(日本12.0%、米国44.2%)、「ネットワークを広げてつながりを築く」(日本14.1%、米国39.9%)といった項目だ【図表2】。

   キャリアについて考える機会も日米差が顕著だった。

   ミドル世代ではキャリアデザインに関する教育・研修等を「学生時代に受講したことがない」という割合が日本で80.0%、米国では38.1%で、差は41.9ポイントも広がった。社会人になっても受講したことがない割合が、日本では全世代で米国を大きく上回った【図表3】。

   特に興味深いのは、日本では、上司からキャリアのアドバイスをもらえる機会が非常に少ないことだ。

   「勤務先の上司は、仕事やキャリアのアドバイスをしてくれるか」と聞くと、日本では、「仕事がうまくいくよう助言や支援をしてくれる」の割合が米国よりも高かったが、それ以外の項目では米国のほうが高い結果となった【図表4】。

   この上司の対応の大きな違いは、どういうわけなのだろうか。

姉妹サイト