大学1、2年の時から「副業」や「起業」を考えている
こうした結果をどうみたらよいか。J‐CASTニュースBiz編集部は、リポートをまとめたマイナビのキャリアリサーチラボ研究員の中島英里香さんに話を聞いた。
――就活中、あるいは就活を終えたばかりの学生が、もう「副業」のことを考えていることに驚いています。これまで、学生の「副業」に関する調査をしたことがありますか。
中島英里香さん 今年(2024年)1月、2026・27年卒の学生が大学1・2年生の時に聞いたアンケート調査があります。その結果、副業について、「なんとなく興味はある」が一番多く29.4%となりました。
「いつかは勉強しようと思っている」は20.1%、「将来実施したいので、勉強している」は7.8%となり、大学低学年時から副業について前向きに検討している学生もいるようです。
なお、同時に「起業」についても聞くと、「興味関心がある・勉強している」が35.7%いました。
――大学1、2年生のときから「副業」や「起業」のことまで考えているわけですね。就職後の収入と生活のイメージをみると、約半数が「生活するための最低限の金額をもらえるが、理想の生活には不十分」と答えています。
また、副業を検討しているかなり多くの学生が、金銭的な理由をあげています。ズバリ、就職前から副業を考える学生がこれだけいるということは、お金の問題が大きいのでしょうか。
中島英里香さん 具体的にお金に困っているというよりは周囲の大人やニュースなどで見る経済の状況からシビアに考えたうえでの結果だと思います。
その背景には物価高など日本経済の不安定さや、人生100年時代に向けた長期的なキャリア形成の必要を感じ取っているからだと思います。