定期的に親子で話し合い、ルールの見直しを
――最も多い破られるルールが「利用時間」ですが、率直に言ってちょっと可愛い気がします。次に多いのが「食事中の利用」だし、それ以外は1割以下とあります。やはり、「利用時間」は親にとって一番の心配事でしょうか。SNS上でのトラブルのほうが心配な気がしますが。
水野一成さん 破られてしまうルールと、親が心配することは別と考えています。【図表4】の通り、「楽しい」「暇つぶし」「友達との関係」でついつい、使い過ぎてしまう(ルールの時間を超過する)ことが生じているようです。その一方で親の心配は「健康面」や「不適切な利用(個人情報関連を含む)」など多岐に及んでいます。
当研究所の調査では、親の心配事のトップスリーは「長時間利用による健康への悪影響」「常にスマホ・ケータイの利用を優先し、いつも視聴しているスマホ依存」「LINE、メール、掲示板への投稿の内容により友だちとトラブルになること」です。
――夏休み前に親子で話し合おうと呼びかけていますが、具体的にはどう話せばよいのでしょうか。小学低学年、小学高学年、中学生向けとそれぞれアドバイスがあればお願いします。
水野一成さん まず、学年問わずスマホを持たせた時、あるいは貸与して利用させ始めた時、単に渡すだけ、ペアレンタルコントロールを設定するだけ、ではなく、親子で話し合いルールを設定することが大切と思います。
そして、一度作ったルールが形骸化しないよう、定期的な見直しが必要です。特に生活時間が大きく変わる長期休みや学年・進学のタイミングはその機会かと思います。
NTTドコモでは「スマホ・ネット安全教室」(※)を開いていますので、ぜひお子さまとのルール作りの参考にしていただきたいと思います。
(※)参考:「スマホ・ネット安全教室」
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)